インテリアから外観までデザインするカーデザイナー

SLshi7uK/ 7月 31, 2019/ デザイナー

乗り物全般をデザインするカーデザイナー

練られた基本理念に沿って新しいクルマをデザインするのがカーデザイナーですが、四輪だけでなくバイクなど広く輸送機器全般をデザインするケースもあります。
またクルマのデザイナーも2つのジャンルに分かれており、一つは外観を担当するエクステリアデザイナーです。
もう一つはメーター回りやシートなどの内装を担当し、インテリアデザイナーと呼ばれます。

この2つのジャンル以外にも塗装を担当するカラーデザイナーなどがあり、全体を統括する担当がデザイン(チーフ)ディレクターと呼ばれる人です。
綿密にマーケティング調査を行い、ラフスケッチやPCソフトでデザインを繰り返し、新しく発表するモデルの調整や打ち合わせを重ねます。

近年では3Dプリンターを駆使して模型を作成したり、PCソフトで三次元CADを駆使した画像を作成したりして、色を含めたトータルの最適なデザインを検討します。
その後、試作のプロタイプモデル車を作成して、安全性や機能性をチェックして、調整した後に生産工程に入るのです。

カーデザイナーになるための資格

公的資格などは存在しませんので、芸術系や美術系あるいはデザイン工学系の大学でプロダクトデザインなどを幅広く学習して、一定のスキルを身に付けます。
さらに学生時代の就職活動前に、自動車メーカーのインターンとして現場を知る事も有効です。

デザイン系のインターンは人気が高く、人数が限定されているため、選考は厳しくなります。
しかし、短期間でもインターンとして現場を目にすることは大きな刺激となり、カーデザイナーを希望する方はぜひ参加されるとよいでしょう。

カーデザイナーの主な活躍の場は、自動車メーカーあるいはクルマをメインに扱うデザイン事務所です。
就職や転職に当たっては、デザインなどの作品が重視されます。

カーデザイナーを取り巻く現状と将来

若者でも高級車を欲しがったバブル期に過熱気味だったカーデザイナーの人気ですが、若者のクルマ離れに伴い落ち着きを見せ、当時ほど人気が集中する状況ではありません。
しかし、自動運転車やカーシェアリングなど、クルマをめぐる技術革新が進む環境は、依然新たな話題に事欠きません。

現状はクルマ産業の人気が去ったというより、自分の身の丈に合う仕事を希望する人が増えたといえるでしょう。
TVコマーシャルでよく目にする新しいモデルのクルマが颯爽と走る姿をデザインする仕事は特殊で、工業系デザイナーの中では花形と言えます。
高品質であることから世界的に評価が高い日本のクルマですが、そのメーカー数は限定されているのに対し、カーデザイナーを希望する志望者は多く、狭き門であることに変わりはありません。

専門的ノウハウやスキルを駆使して、斬新なスタイルや秀逸したデザインを世の中に提案するデザイナーは、極めて少数なのです。

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