イルミネーションブームで需要が高まる照明デザイナー

SLshi7uK/ 3月 31, 2019/ デザイナー

すべての空間を光で演出する

ジャンルを問わず、すべての空間の光を魅力的に見せるべく、あらゆる装置を使って演出する仕事です。
業務の形態は3分野に大別でき、1つ目は伝統的な舞台照明でTV撮影や映画撮影での光効果演出も含み、デザイナーは舞台照明家とも呼ばれます。
2つ目は製造される照明器具の商品の色や形状のデザインを担い、別名はプロダクトデザイナーです。

3つ目は建築照明、都市照明などの大規模な空間の光を演出する環境照明デザインです。
具体的な業務は、クライアントと打ち合わせをして、デザインプランをCGや3Dソフトで作った資料でプレゼンして、顧客に提示します。
最適な照明機器や光源を選択して、イメージを描くだけではなく、具体的に機器のリストや機器の配置図を作ったり、総合的に企画したりする仕事です。

ここでは3つ目の環境照明デザイナーに着目します。

国内では昭和50年台に環境照明が職業として認知

国内において環境照明が仕事として認知されるようになったのは昭和55年以降と言われます。
しかし、現在においても仕事の分野が確立したというよりは、室内空間のあかりならインテリア業界、建物のあかりなら建築業界のジャンルの仕事ととらえる方も多いでしょう。

照明デザイナーになるための資格やスキル

一般的なルートとしては美術系の教育機関で照明デザインを習得し、照明器具を作るメーカーやハウスメーカーなどに採用されます。
インテリアや建築などの分野のノウハウがあると、さらにスキルは上がるでしょう。

公的な資格制度は設けられていませんが、照明学会が与える「照明士」等、実際にこの業務に就いて働く方向けの認定制度は設けられています。
照明学会が別途設ける照明コンサルタントの認定を受けていると、就職や転職時にアピールできると言われます。

照明デザイナーの将来

照明デザイナーの業務ジャンルは発展途上にあり確立したとは言えませんが、現在はLED照明が普及し、機器も照明手法も多様化する時代となっています。
プロジェクションマッピング等の新たな手法も観光地や遊園地を中心に人気を博しており、本業界は今後も伸びていく事が期待出来るでしょう。

新たに建造物が造られたり、都市開発が進められたりするごとに、照明を用いた空間演出には期待が集まり、注目度は高まります。
神社や庭園の紅葉や桜の季節ごとのライトアップは見応えがあり、通常観光客が入れない夜間も集客力が上がるため、有料での入場が見込めるものです。
テーマパークや全国各地のタワーなどの施設でも季節のライトアップが風物詩として認知されつつあり、闇に浮かぶ鮮やかなイルミネーションが各地のイベントを彩ります。

さらに、最近メディアファサードという新しい手法の外壁の照明演出も編み出されています。
温暖化対策としての地球環境保全にも気を配りながらも、光の美しい演出で多くの人々の眼を楽しませる照明デザイナーの活躍の場は広がるでしょう。

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